メールニュース

Vol.85(平成18年5月31日発行)

「 バイテクハウス Mail News 」2006/5/31号

――――― もくじ ――――――――――――――――――――――――――

■コラム
「ヨーグルト 〜乳酸菌の効果効能〜」
・ヨーグルトの栄養生理効果
明治乳業株式会社 食品開発研究所 発酵乳デザート研究部  伊澤 佳久平
★新着情報
・遺伝子組み換え大豆と一般の大豆エンレイとの交雑試験の結果を公表
(日本モンサント株式会社)
・東京都が遺伝子組み換え作物の栽培に関する対応方針を策定
(東京都 産業労働局)
●海外情報
・欧州理事会が 有機食品・作物とともに遺伝子組み換え作物に関する議論を展
開(EU)
■バイテクハウス Mail News の窓から
・「新たな制度の下で」

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■=□=■=□ コラム「ヨーグルト 〜乳酸菌の効果効能〜」 ■=□=■=□

今回のコラムでは、オールドバイオの賜物の一つ「ヨーグルト」について、
歴史・製造・食べ方・効果など、様々な面からご紹介します。
今号は、ヨーグルト人気の経緯と、ヨーグルトがどのような健康効果を持って
いるかについてです。


3.ヨーグルトの栄養生理効果

明治乳業株式会社 食品開発研究所 発酵乳デザート研究部  伊澤 佳久平

「ブルガリアに長寿者が非常に多いのは、そこに住む人々がヨーグルトを毎日
大量にとることによって、ヨーグルトの中の乳酸菌が腸内に住みつき、腸内腐
敗菌の増殖と毒素産生を抑え、動脈硬化を防いでいるからである・・・。」ロシ
ア生まれのノーベル賞生物学者・メチニコフは1900年代の初めこのように考
え、自らヨーグルトを食べ、また周囲の人に摂ることを勧めたと言われていま
す。

ヨーグルトは古くから健康効果を持った食品として認識されてきましたが、メ
チニコフのこの「不老長寿説」により栄養価に富んだ優れた食品であることが
科学的に証明されたことで、世界中のヨーグルト人気を高めることとなりまし
た。

ヨーグルトの原料になる牛乳は、タンパク質、脂質、炭水化物、カルシウムを
はじめとした各種ミネラル、ビタミンを豊富に含む非常に栄養バランスの優れ
た食品です。ヨーグルトはこれに乳酸菌による効果も加わります。
ヨーグルト100gの中には100億個の乳酸菌がいるといわれますが、乳酸菌は
発酵する時に乳酸などの代謝産物をつくります。乳酸菌とその代謝産物は、腸
内の有益な菌であるビフィズス菌などを増やすと同時に、ウエルシュ菌などの
有害な菌の活動を抑える働きもしてくれます。これがいわゆる整腸作用という
ことになります。
その他、ヨーグルトの健康効果として、免疫力を高める作用や血中コレステロ
ールを低下させる作用も確認されています。

整腸作用のような食品の健康効果を明確に消費者に伝えるための制度として、
厚生労働省は、平成13年に「保健機能食品」という制度を作りました。「保健
機能食品」は、新たに制定された「栄養機能食品」と平成3年から制度化され
ている「特定保健用食品」とに分類されます。両者とも、一般の食品では表示
することのできない「栄養成分の機能」や「保健の効果」等を表示することが
でき、自分に合った食品を選択するための情報を得ることができます。

前者の「栄養機能食品」は、「サプリメント」とも呼ばれる栄養成分の補給、補
完を目的としたものです。現在はビタミン類とミネラルが認められています。
後者の「特定保健用食品」は、厚生労働大臣がその有効性と安全性を審査して、
健康の維持、増進に役立つことが科学的に証明されたものです。現在、特定保
健用食品には、「おなかの調子を整える食品」、「血圧が高めの方の食品」、「コレ
ステロールが高めの方の食品」などがあります。すでに市販されている「LB81
乳酸菌(明治乳業)」や「BB536ビフィズス菌(森永乳業)」入りのヨーグルト
などは、この「おなかの調子を整える食品」群の中に含まれています。


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http://www.biotech-house.jp/mailnews/mnidx.php

★=☆=★=☆=★=☆=★ 新 着 情 報 ★=☆=★=☆=★=☆=★

1. 遺伝子組み換え大豆と一般の大豆エンレイとの交雑試験の結果を公表
(日本モンサント株式会社)【企業情報】

http://www.biotech-house.jp/news/news_332.html
http://www.monsanto.co.jp/

大手種子企業の日本法人である日本モンサント株式会社では、同社の研究農場
において、2004年の遺伝子組み換え大豆の栽培試験の一環として、遺伝子組み
換え大豆と一般の大豆(品種:エンレイ)との交雑試験を実施した。今回、同
社では、この栽培における交雑率等の試験結果を公表した。
(平成18年5月22日)

              ☆--★--☆

2. 東京都が遺伝子組み換え作物の栽培に関する対応方針を策定
(東京都 産業労働局)【行政情報】

http://www.biotech-house.jp/news/news_330.html
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/norin/index.htm

東京都では、都内における遺伝子組み換え作物の栽培に関して、どのように対
応していくべきか、外部の専門委員や市民からの意見等を考慮し、検討を行な
ってきたところである。今回、東京都は、これらの意見等をまとめ、都の対応
を定めた「都内での遺伝子組換え作物の栽培に係る対応指針」を策定した。
(平成18年5月18日)

●=○=●=○=●=○=● 海 外 情 報 ●=○=●=○=●=○=●

1. 欧州理事会が 有機食品・作物とともに遺伝子組み換え作物に関する議論を
展開(EU)【海外情報】

http://www.biotech-house.jp/news/news_331.html
http://www.consilium.europa.eu/cms3_fo/index.htm

欧州理事会は、有機食品の表示方法など、有機食品・農業に関する法的な枠組
みを決める議会を2006年5月22日に開催した。議会では、有機食品・農業以
外に、遺伝子組み換え作物の混入レベルを「0.9%以下」とする新たな提案や、
「共存法(※)」における有機農業への影響など、遺伝子組み換え作物に関する
に関する議論が展開された。(2006年5月23日)

※「共存法」について(バイテクQ&A集 Q5-18)
http://www.biotech-house.jp/qanda/faq_55.html

〓−〓−〓−〓− バイテクハウス Mail News の窓から −〓−〓−〓−〓

【 新たな制度の下で 】

「ポジティブリスト制度(※)」という、農薬等に関する制度が5月29日から
施行されました。
これまでの農薬等に関する制度は、ネガティブリスト制度と呼ばれ、「残留して
はならない農薬」を一覧表にしてそれを規制する方式でした。今回施行された
ポジティブリスト制度では、原則すべての農薬を禁止し「残留を認める農薬」
のみを示すという方式です。この制度では、残留基準の設定されていない農薬
が残留する食品の流通は禁止となります。

この制度の導入により、作物を扱う機関や食品企業などは、いかに作物の残留
農薬を検査するか、この制度をクリアした作物を確保するかが課題となってい
るそうです。また、食品関連機関では、消費者に、ポジティブリスト制度とと
もに農薬以外にも、遺伝子組み換え食品やBSEなど、食全体の安全性について
説明する機会を増やしています。このため、私たちは今後、食の安全性につい
て情報を得る機会が多くなってくるかもしれません。

ところで、ポジティブリスト制度の対象となっている「農薬」は、消費者にと
って良いイメージではありませんね。この制度のように、農薬の規制が厳しけ
れば厳しいほど、消費者は安心が得られるのかもしれません。一方で、農薬に
は、病気や害虫から作物を守り毒性の高いカビ毒を防止できるなど様々なメリ
ットがあります。

これから多くなるかもしれない食情報では、農薬のようにイメージだけでなく、
デメリットとメリットについて、改めて考えなければならないと思います。
また、これまでの情報が、本当に正しかったかどうかについて考える大切な機
会になることと思います。

皆さんは、最近、食の安全性に関する情報について、どのような印象を受けま
したか。気付いたことやご意見等を、下記アドレスまでお寄せください。(M)
info@biotech-house.jp

※「ポジティブリスト制度」について
厚生労働省:「ポジティブリスト制度について Q&A」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/


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≡♪バイオテクノロジーに関するブログ:「にじゅうらせんは歌う」♪≡
http://www.nijurasen.net/

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